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初級シスアド 平成16年 春期 問31 解説

解答:イ

プロトタイピングは、開発するシステムの試作品(プロトタイプ)を作る。ユーザーにプロトタイプを確認してもらいユーザーの要求通りにできているか確認しながら開発を進める開発手法である。

開発するシステムのプロトタイプを作成し、ユーザーに確認をしてもらうため開発者とユーザーとの認識のずれを排除できるのがプロトタイピングの長所である。

プロトタイピングは、大規模なシステムではプロトタイプを作成するのに時間がかかる。したがって比較的小規模なシステム開発向きである。

  • ア 基本計画、外部設計、内部設計、プログラム設計、プログラミング、テストと順に行程を進めていく開発手法はウオーターフォールモデルである。
  • ウ ソフトウエアの仕様変更のあるものとないものに分類し、仕様変更の可能性があるものについては、作成、見直し、変更のプロセスを繰り返す。この開発手法は成長モデルである。
  • エ 独立性の高い部分に分割し、その部分ごとに設計、プログラミング、テストの工程を繰り返し、徐々にその開発範囲を広げていく開発手法はスパイラルモデルである。

初級シスアドの試験においてシステム開発手法に関する出題としては、ウォーターフォールモデルとプロトタイピングの出題が過去にもおこなわれている。それぞれの押さえておきたいポイントは次のとおりである。

ウォーターフォールモデル

作業工程の順番
基本計画、外部設計、内部設計、プログラム設計、プログラミング、テストの順に開発を進める。問題文や解答群の文中に「順番に」や「順に」という言葉が出てきたらウォータフォールモデルを頭に浮かべて欲しい。
ウォーターフォールモデルの長所
システム開発の各工程を順に行うので、日程計画や資源の計画が立てやすい。このため大規模なシステム開発に用いられる
ウォーターフォールモデルの短所
ユーザーはシステム開発の最終段階であるテストの工程にならないとシステムを見ることができない。このため開発者とユーザーとの認識のずれが生じる可能性がある。
シスアドの関与すべき工程
シスアドは基本計画外部設計テスト運用保守の4つの工程に関与する。

プロトタイピング

プロトタイピングの特徴
システムの試作品(プロトタイプ)を作るので、ユーザーに開発早期に確認してもらうことができる。このため開発者とユーザー間で認識のずれなどが排除できる。

問題文中や解答群に「試作品」や「ひな形」、「プロトタイプ」という単語が出てきたら、プロトタイピングを頭に浮かべて欲しい。

Javaなどのオブジェクト指向型のプログラミング言語の普及でシステム開発の主流になりつつあるオブジェクト指向も押さえておくとよいだろう。

参考ページ

初級シスアド講座システム開発技法
初級シスアド講座 ウォーターフォールモデル
初級シスアド講座 プロトタイプモデル
初級シスアド講座 スパイラルモデル
初級シスアド講座 オブジェクト指向とUML
初級シスアドシステム開発技法過去問題Part1
初級シスアドシステム開発技法過去問題Part2