初級シスアド 過去問題 平成13年度 春期 午後(問2)

 
■問2■
 データベースの統合に関する次の記述を読んで,設問1〜3に答えよ。

 P出版社では,レジャー誌のQ誌とスポーツ誌のR誌を発行している。両誌は月刊誌で,定期購読の顧客だけに販売している。購読期間は,4月から翌年の3月までで,中途で購読を開始した場合も3月までの契約としている。
 両誌の購読者データベースは,別々に作成している。その構造は,図1,2に示すとおりである。また,それぞれの職業分類コードを,表1,2に示す。

 

 両データベースのキーは購読者コードであり,1から順に番号を付けている。それぞれの購読者データベースで,購読者名,住所,電話番号のすべてが同じレコードは,一つだけとする。契約区分は,契約時に1とし,契約終了時に,再契約しない場合は 0 とする。契約部数は,再契約しない場合も,そのままの値とする。両データベース中の購読者名,住所,電話番号が同じであれば,同じ購読者である。
 P出版社では,全社で購読者の一元管理を行い,今後の購読者サービスに生かせるよう,Q誌,R誌の購読者データベースを次の点に注意して,統合することにした(図3)。

(1)  統合後の購読者コードは,新たに振り直す。
(2)  同一の購読者は,住所,電話番号,購読者名をキーとして,名寄せして一つにまとめる。
(3)  購読者からの問合せに対応できるように,統合前の旧購読者コードも分かるようにする。
(4)  統合する際,項目の削除は行わない。

            

 データベースは,統合時に次の処置を行っている。
(1)  Q誌購読者データベース又はR誌購読者データベースの一方にしか情報のない購読者は,情報のない雑誌の購読情報をすべて空値(ナル)にする。
(2)  R誌購読者データベースだけに情報のある購読者の場合,個人・法人区分は,0 にする。
(3)  Q誌購読者データベースの職業分類コードは,各職業名に対応するR誌用職業分類表のコードを使用する。ここで,Q誌職業分類コードの 5 (アルバイト)については, 91 (その他)とする。

 

■設問1■
 図3の購読者コードのけた数は,Q誌,R誌購読者統合データベースに,Q誌購読者,R誌購読者がすべて収まる最少のけた数とした。図3の 【  a  】 に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。

解答群
 ア 5 イ 6 ウ 7 エ 8 オ 9

 

■設問2■
 P出版社は,購読者サービスの一つとして,Q誌とR誌の両方を購読している場合に割引を行うことにした。購読しているQ誌とR誌を対(ペア)にして,ペア数に応じて,購読料を割り引く。例えば,Q誌を4部,R誌を2部契約している購読者の場合,2ペア分を割り引く。
 購読料の割引対象となる購読者を,図3のQ誌,R誌購読者統合データベースを使って,調べることにした。その検索内容に関する次の記述中の 【   】 に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。

 購読料の割引対象者は,Q誌,R誌購読者統合データベースで,【  b  】 と 【  c  】 が 1 である購読者である。また,割引対象となるペアの数は,【  d  】 と 【  e  】 の小さい方の数となり,等しい場合は,その数となる。
 
b,c に関する解答群
 ア Q誌旧購読者コード イ Q誌契約区分
 ウ R誌旧購読者コード エ R誌契約区分
 オ 購読者コード
 
d,e に関する解答群
 ア Q誌とR誌の両方を契約している購読者数
 イ Q誌契約部数 ウ Q誌の購読者数
 エ R誌契約部数 オ R誌の購読者数

 

■設問3■
 P出版社は,新たに雑誌を発刊し,購読料の割引対象を広げることにした。図3のQ誌,R誌購読者統合データベースのままでは,新たに雑誌が発刊されるごとに構造を変える必要がある。この点を改善するため,図4のE-R図で表される統合購読者データベースに変更することにした。図4を基に作成した図5の 【   】 に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。

            

 


解答群
 ア 旧購読者コード イ 購読者コード ウ 購読者名
 エ 雑誌コード オ 職業分類コード

 

■答え■
設問1 : a−ウ
設問2 : b−イ,c−エ,d−イ**,e−エ**b ,c は順不同 , **d,e は順不同
設問3 : f−オ,g−イ,h−エg,h は順不同

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