初級シスアド 過去問題 平成11年 秋期 午後(問3)

■問3■

 部門サーバのデータ保護に関する次の記述を読んで、設問1〜6に答えよ。

 S君が所属する顧客サービス部門では、全員で利用する経費精算書や、個別の製品仕様を記述したドキュメントなどが、部門のファイルサーバに格納されている。何らかの障害が発生し、ファイルサーバに格納されているデータが消滅したり、ファイルサーバが利用できなくなったりした場合、日常の業務に多大な支障が生じる。そこで、部門ファイルサーバに関して、障害対策とバックアップ方法について現状を調査することにした。

〔ファイルサーバの構成〕

 ファイルサーバの構成を記述したドキュメントとしては、ベンダが納入時に作成した表 1 の資料があった。
         

 ベンダが作成した資料中のハードディスクの RAID5 という構成とバックアップ装置のオートローダに関して、どのようなものであるかをベンダに問い合わせたところ、次のような回答を得た。
 現在のハードディスク構成は、3 本の物理ディスクを一つの論理ディスクとして管理し、その中をデータ格納域と復旧情報格納域に分けて構成している。それぞれの情報は、各ディスク内に分散して保持する構成となっている。復旧情報格納域としては、物理ディスク 1 本分の容量が確保されている。
 バックアップ装置のオートローダは、7 本の DAT テープを収納可能であり、バックアップソフトの設定によって、自動的にテープを切り替えることが可能である。

 
〔バックアップの状況〕
 現在使用している OS では、次の三つのバックアップ方法が可能である。
(1)  バックアップ F
すべてのデータをバックアップする。
(2)  バックアップ I
前回のバックアップ以降に変更されたデータだけをバックアップする。
(3)  バックアップ D
前回のバックアップ F 以降に変更されたすべてのデータをバックアップする。
 現状は、毎日 23:00 に、OS を含めてデータ格納域全体を “バックアップ F ” を利用してバックアップしている。毎日のバックアップ終了後に自動的にテープを交換する設定が行われている。バックアップ装置には、7 本の DAT テープがセットされている。
 
〔バックアップの計画〕
 S君は、OS のバックアップは、アプリケーションなどを追加し、OS の構成に変更があった場合だけバックアップすることにし、ユーザデータだけを毎日 23:00 にバックアップする、次のような二つの計画案を作成した。
     

 S君は、上司とバックアップ計画案 1 と案 2 を比較、検討した結果、案 2 を採用することにした。
■設問1■
 現在の部門ファイルサーバのディスク構成では、最大で何本のディスク障害までデータの損失を完全に防ぐことができるか。適切なものを、解答群の中から選べ。

解答群
 ア 1 イ 2 ウ 3
■設問2■
 この部門ファイルサーバの構成で確保できる、データ格納域の最大容量は何 GB か。適切なものを、解答群の中から選べ。

解答群
 ア 4 イ 6 ウ 8 エ 10 オ 12 カ 16
■設問3■
 バックアップ計画案 1 を採用した場合、木曜日の 10:00 にシステム障害によってデータが壊れたとき、どのようにデータを復旧すればよいか。適切なものを、解答群の中から選べ。ただし、直前のバックアップ終了以降、障害発生までのデータは、手作業で復旧することとする。

解答群
 ア 月曜日のテープ、火曜日のテープ、水曜日のテープの順番で復旧する。
 イ 月曜日のテープ、水曜日のテープの順番で復旧する。
 ウ 月曜日のテープだけを用いて復旧する。
 エ 水曜日のテープ、火曜日のテープ、月曜日のテープの順番で復旧する。
 オ 水曜日のテープだけを用いて復旧する。
■設問4■
 バックアップ計画案 2 を採用した場合、木曜日の 10:00 にシステム障害によってデータが壊されたとき、どのようにデータを復旧すればよいか。適切なものを、解答群の中から選べ。ただし、直前のバックアップ終了以降、障害発生までのデータは、手作業で復旧することとする。

解答群
 ア 月曜日のテープ、水曜日のテープ、火曜日のテープの順番で復旧する。
 イ 月曜日のテープ、水曜日のテープの順番で復旧する。
 ウ 月曜日のテープだけを用いて復旧する。
 エ 水曜日のテープ、火曜日のテープ、月曜日のテープの順番で復旧する。
 オ 水曜日のテープだけを用いて復旧する。
■設問5■
バックアップ計画案 2 を採用した場合に、火曜日、水曜日、木曜日と経過するにつれて、どのようなことが発生するか。適切なものを、解答群の中から選べ。

解答群
 ア バックアップに要する時間が長くなる。
 イ バックアップに要する時間が短くなる。
 ウ 復旧するために必要とするテープの本数が増える。
■設問6■
 バックアップ計画案 2 を採用した理由として適切なものを、解答群の中から選べ。

解答群

 ア 確実なバックアップが期待できる。
 イ バックアップに要する時間を短くできる。
 ウ 復旧するために必要とするテープの数を少なくできる。
■答え■
設問1 :
設問2 :
設問3 :
設問4 :
設問5 :
設問6 :
 

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